解説

USB4 Version 2.0(80Gbps)で何が変わる?|速度・120Gbpsの条件・必要なケーブル

USB4 Version 2.0は、PAM3方式の新しい物理層アーキテクチャを採用した規格です。既存の40Gbps USB Type-Cパッシブケーブルと、新たに定義された80Gbps USB Type-Cアクティブケーブルの両方で、最大80Gbpsの転送を実現します。特定用途向けのオプション構成を選ぶと、片方向120Gbps・もう片方向40Gbpsの非対称動作も可能です。この記事では、USB4 Version 2.0で変わる速度の仕組みと、80Gbpsを使うために必要なケーブル、Thunderbolt 5との関係を整理します。

💡 先に結論
  • USB4 Version 2.0はPAM3方式の採用により、既存の40Gbpsパッシブケーブルと新規格の80Gbpsアクティブケーブルの両方で最大80Gbps動作に対応します。
  • 片方向120Gbps・もう片方向40Gbpsの非対称構成は、高性能ディスプレイ駆動など特定用途向けのオプションで、常時使える速度ではありません。
  • USB-IFの消費者向けロゴには80Gbps区分があり、ケーブル選びでは規格名よりもロゴ表記を確認します。

USB4 Version 2.0の速度

USB4 Version 2.0は、PAM3信号符号化に基づく新しい物理層アーキテクチャを採用しています。これにより、既存の40Gbps USB Type-Cパッシブケーブルと、新たに定義された80Gbps USB Type-Cアクティブケーブルの両方で最大80Gbps動作が可能になりました。

USB-IFの公式製品ページでも、USB4の特性として、既存のUSB Type-Cケーブルによる2レーン動作と、80Gbps認証ケーブル使用時の最大80Gbps動作が挙げられています。

非常に高性能なUSB4ディスプレイ駆動など特定用途では、片方向120Gbps・もう片方向40Gbpsに信号インターフェースを非対称構成できるオプションも用意されています。この120Gbpsは常時使える速度ではなく、対応する用途・機器を選んだときのオプション構成です。

80Gbpsに必要なケーブル

80Gbpsでの動作は、既存の40Gbps USB Type-Cパッシブケーブルと、新たに定義された80Gbps USB Type-Cアクティブケーブルの両方で実現します。手持ちの40Gbps認証ケーブルもそのまま80Gbps接続に使えるため、新規格の80Gbpsアクティブケーブルへの買い替えが必須というわけではありません。ケーブルの選び方全般はUSB-Cケーブル選び方マニュアルで解説しています。

なお、USB-IFはUSB仕様名や技術用語を一般消費者向けの説明に用いることを意図しておらず、USB-IF認証ロゴとブランディングの利用を案内しています。ケーブル選びでは、規格の名前よりもパッケージやケーブル本体のロゴ表記を確認します。

USB-IFの認証プログラムに合格するには、USB-C to USB-Cケーブルを該当するデータレートと電力ワット数のケーブルロゴで表示することが求められます(例:20Gbps/60W)。この規則は80Gbpsケーブルにも同様に適用されます。認証ロゴを使えるのは、USB-IFコンプライアンステストプログラムに合格し、USB-IF Integrators Listに掲載された製品だけです。

Thunderbolt 5との関係

Thunderbolt 5は、USB4 V2を含む業界標準を基盤とした規格で、旧世代のThunderboltやUSBと広く互換性を持ちます。帯域は双方向80Gbpsで、Bandwidth Boost機能を使うと片方向で最大120Gbpsの転送が可能です。これは、USB4 Version 2.0の非対称構成(120Gbps/40Gbps)と同じ帯域配分にあたります。Thunderbolt 5・Thunderbolt 4・USB4は、いずれもUSB4仕様への準拠が必須です。USB4とThunderbolt 4・5の必須要件の違いはUSB4とThunderbolt 4の比較で詳しく比較しています。

M4 Pro・M4 Max搭載Macは、Thunderbolt 5対応により最大120Gb/sのデータ転送速度を実現し、Thunderbolt 4の2倍以上のスループットです。MacBook Proの技術仕様ページでは、対応ポートを「Three Thunderbolt 5 (USB-C) ports」とし、Thunderbolt 5(up to 120Gb/s)とUSB 4(up to 120Gb/s)の両方に対応すると表記しています。Appleの表記は「Thunderbolt 5」「USB 4(up to 120Gb/s)」であり、「USB4 Version 2.0」「USB 80Gbps」ではありません。MacBook Pro M4 ProのUSB-C仕様はMacBook Pro M4 ProのUSB-C仕様ガイド、Thunderbolt 5対応機器はThunderbolt 5対応デバイス一覧で確認できます。

USB4・USB4 Version 2.0・Thunderbolt 5の比較

項目 USB4 USB4 Version 2.0 Thunderbolt 5
最大速度 80Gbps認証ケーブルで最大80Gbps 80Gbps(片方向120Gbpsはオプション) 双方向80Gbps/Boost時最大120Gbps
ケーブル 既存USB Type-Cケーブル(2レーン動作) 既存40Gbpsパッシブ/新規80Gbpsアクティブ —

USB4 Version 2.0のよくある質問

USB4 Version 2.0は、これまでのUSB4と何が変わりますか?

PAM3信号符号化に基づく新しい物理層アーキテクチャの採用です。これにより、既存の40Gbpsパッシブケーブルと新規の80Gbpsアクティブケーブルの両方で、最大80Gbps動作が可能になりました。

片方向120Gbpsは、いつでも使えますか?

いいえ。非常に高性能なUSB4ディスプレイ駆動など特定用途向けに、片方向120Gbps・もう片方向40Gbpsへ信号インターフェースを構成するオプションであり、常時選択できる速度ではありません。

USB4 Version 2.0対応かどうかは、どう見分けますか?

USB-IFは仕様名や技術用語を消費者向け説明に使わず、認証ロゴでの表示を案内しています。ケーブルは80Gbps区分のロゴ表記で確認します。製品によっては、Appleのように「Thunderbolt 5」「USB 4(up to 120Gb/s)」など独自の表記を使う場合もあります。

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USB-C.jp 編集部
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